Notes (藤井快哉・ピアニスト)

大阪音楽大学でピアノを教えながら、演奏活動をしています。

譜めくり

我が師匠は、とあるハンドルネームを使って譜メクリストのホームページを開設しています。
笑えるので、ご存知ない方はサーチエンジン等で検索してみてください。


さて、そのホームページが開設された頃、学内の演奏会で師匠の譜メクリストをしていたのは僕でした。
おそらく音楽学部(つまり演奏会場)から最も近いアパートに住んでいたから、頼みやすかったのでしょう。
しかも、身長は先生とほとんど同じくらいだし、チョー地味な2ボタンのシングルスーツも持っていたし、聞き分けの良い生徒だし(これはウソ)、黒子的役割には最適?
そんな訳で、あんな曲からこんな曲まで、あんな共演者からこんな共演者まで、イロイロな場面に遭遇することが出来ました。
勉強する者としては、オイシイお役目でした。(しかし、キンチョーした・・・)


譜めくりで得たモノは、バランス感覚と舞台上の雰囲気。


舞台で弾くのと客席で聴くのは、聴こえ方が全然違います。
譜めくりの位置だと、舞台で弾くピアニストの聴こえ方とほぼ同じ感じでバランス感覚を養えます。
これは、かなり貴重でした。
当初は「おー!すげー!!そんな風に弾いちゃって大丈夫っすか!?」て時もあり。
留学する前からアンサンブルは大好きでしたが最初は舞台で弾く経験が少なかったから、これはかなり楽しく実践的な勉強になりました。


あと、舞台上の独特な雰囲気に慣れることができたのもよかった。
音楽や舞台はやっぱり「習うより慣れろ」、でしょうか。譜めくりの位置だと舞台上の空気がモロに伝わります。
僕が演奏する時、たまにやるのは、舞台に出て緊張しちゃったら譜メクリストに小声で一言「よろしく♪」と声をかけること。
お互いに、少しだけ緊張がほぐれます。


ときどき譜めくりは緊張するからイヤだという方がいらっしゃいますが(逆に大好きという人もいますが?)、客席とは違う角度から演奏者を覗いてみてはいかがでしょうか?
かなり面白い仕事です。

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